2013年5月6日月曜日

兜を見て思う。。。

 お兄ちゃんが,髪を切る直前に記念にって撮った写真(笑)
これを見てたら,また親バカつぶやきがでてしまった。。。

 もちろん戦に出かける訳だから命を心配して泣く思いだっただろうけど、
でも、そんなことを思いながらも、我が子の凛々しさに誇らしい思いを持ったりもしてたのじゃないか。。。って、そんなことを思っちゃった。

 SAMURAI で展示してあった兜は、ほとんどが江戸時代のもの。
だから,兜もかなり美術品としての装飾の方が目立ったけど、でも、これを作る人たちは戦におもむく武人が、残される人たちにとって一番凛々しい姿で記憶に残るように、そんな思いも込めて作っていたのだろうと思うと、何ともいえない思いがしたなあ。。。

 この間の「桜祭り」で, 中学校のオーケストラの人たちが Danny Boy を弾いてくれた。
此の曲は旋律が美して好きな曲ではあるけど,未亡人の歌詞が悲しくて,母になってから歌うこともなかった。

 この間久しぶりにきいたら、何ともいえない思いがあがってきて、しみじみと一人で歌ってた。
訳詞であるわけだからいろんな詩があるのだろうけど、私は津川主一さんの作品が心に響く。哀しい詩だけど、若かった頃、まだ幼いお兄ちゃんを育てていた頃とは違う、何ともいえない思いがあがってきた。自分でも不思議な気持。。。

 上手に言葉にできないって思ってたけど、言葉が浮かんできた。
そうなんだ。幼くて、私が母親として全身全霊をかけて守ってあげなくてはいけない存在ではない、一人の大人として生きて行く、離れていく事は寂しい事でもあるけれど、悲しいだけではない、いってらっしゃいって、本当に門出を祝ってあげたくなる、そんな母親の気持なのかな。。





(一)
わが子よいとしの汝(なれ)
父君の形見とし
心していつくしみつ
きょうまで育てあげぬ
古き家を巣立ちして
今はま 汝はいずこ
よわき母の影さえも
雄々しき汝にはみえず
 (二)
 涯(はて)しもなき彼(か)の路の
 彼方(あなた)に汝はゆきぬ
 空しきわが家を見れば
 亡き父君おもわる
 足もとの草むらより
 立つはさえずるひばり
 ああわれも強くたちて
 わが家の栄誉(ほまれ)を守らん